うみ・ひと・まち 宮城県七ヶ浜町
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新年明けましておめでとうございます。
町民の皆様には、すがすがしく希望に満ちた新春を迎えられましたことを、心からお慶び申し上げます。また、町政各般にわたり格別のご支援、ご協力を賜り、お礼申し上げます。
昨年は、市町村合併により、全国に3,232あった市町村数が1,816団体となり、馴染みの深い町や村の名前も消え、新しい名称に変わるなど、地方自治体においては、平成の大合併として歴史に残る大きな変革と再編が行われた一年でありました。
このことは、名称だけではなく、市町村にとっては、これまで以上に行政運営のあり方や地域づくりが問われることになります。北海道の夕張市のように、財政の破綻により、住民への重い負担を強いるようなことがあっては決してなりません。町民の生活が安全に守られ、環境がよく、豊かで、誰もが健康で活力に満ち、住んでよかったと思える地域づくりが、私の理想とするまちづくりであります。
本町におきましては、町民の皆様の叡智を結集し、情報を共有しながら、参画と協働のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
本格的な少子高齢化社会を迎え、地方行政の果たす役割は、益々重要になってきております。本年から2007年問題とされるいわゆる「団塊の世代」の退職も始まります。雇用問題や年金・保険をはじめ、医療制度の改革といった社会保障制度の枠組みが変わるなど、大きな変化の波が押し寄せております。また、近い将来発生が予想される地震や津波に対し、地域の防災力を高めることが求められております。
昨年、本町では、町内17の地区に自主防災組織が結成されております。町民の防災意識の高揚や安全・安心対策には、引き続き万全を期していかなければなりません。
七ヶ浜町では、町の基本理念であります「心ゆたかなまち」を実現するため、安全・安心をキーワードとして、「高齢者や障害者福祉」、「子育て支援」、そして、教育や町の活性化対策など、町民の暮らしを支えるために、町の課題をしっかりと受け止め、人と人との絆を大切にしながら、明るい展望と活力あるまちづくりに向けて、誠心誠意努力してまいる所存であります。
結びに、町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げますとともに、本年も皆様にとって素晴らしい一年でありますよう、ご健康とご多幸を心からお祈りいたしまして、新年のごあいさつといたします。
平成19年 元旦
希望に満ちあふれた21世紀の扉をくぐり7年。少子高齢化が進む中、生涯にわたって健康に、いきいきと暮らせる地域づくりが求められています。
町でも、事業計画の大きな柱の一つに「福祉」を掲げ、地域みんなで支えあいながら、一人ひとりがいつまでも安心して暮らせるまちづくりを進めています。
しかし、厳しい財政状況の中で収入を確保することが難しくなる一方、医療・福祉などを合わせた社会保障費は、平成17年度決算で支出額の約半分にも及び、今後も増え続けることが予想されています。
今後厳しい状況を乗り切るためには、行政だけの力だけでなく、住民の皆さんのお力を借りながらまちづくりを進める取り組みが鍵となります。
今回は、福祉の現場で活躍されている方をお招きし、これからの福祉のまちづくりについて、町長と対談していただきました。
福祉というのは、多くの方々の関わりがないと、なかなか進めることができないですよね。少子高齢化が進み人口が減少していますが、このままでは今後50年で、約1億2千万人の日本の人口が約3分の2になるといわれています。人口が減少すると労働力が減少し、行政も縮小せざるを得なくなる。結果的に予算も減らさないとやっていけなくなってしまうのに、福祉にはどんどんお金が必要になってくる。そのような状況の中で、それぞれの市町村が悩んでいるところです。
私は職業柄、いろんな地域のお客様と接する機会がありますが、七ヶ浜は他の地域と比べると、福祉の面が行き届いていると思います。地域社会のきずなも強く、隣近所の助け合いがまだ生きていますよね。逆にいうと、だからうちのお客様も少ないんですかね(笑)私も町民ですから、七ヶ浜の方にもっと使っていただきたいんですけれどもね(笑)皆さんのようなボランティアの方々がいて、活躍できる場があるので、多くの高齢者の方が、町内だけである程度十分な福祉サービスを受けられているのかなと思います。
町の平成17年度の決算では、約半分にあたる43億円が国保や老人保健、介護保険などの社会保障費に使われています。今後人口が減っても社会保障費は増えていきますから、予算はもっと必要になります。もちろん、厳しい状況は行政だけではないですよね。
障害者自立支援法で、障がい者や障がい者施設の負担も、かなり増えています。施設では(障がい者を)自立させたいけれども、経営していけないという、とても厳しい状況なんですよね。私の場合も、七ヶ浜に障がい者が働ける場をつくろうと、たくさんの方にご協力をいただきながら、がんばってきました。障がい児をもつ親は、生きがいがあって、所得も保障されるところで子どもを働かせたいという意識が近年特に強くなっているんですね。しかし一般の会社にずっと勤めるためには、よっぽど理解がないと大変で、(障がい者を受け入れる)社会の基盤があまりにできていないんです。おかげさまで、町からも援助いただいて、今年4月に授産施設が遠山にできることになりましたが、きちんとした製品を作って、皆さんに買っていただきたい。そのために、町民の皆さんに少しでもご理解いただけるように、これがまた私の新しいスタートになると思っています。おおげさに言えば、町の福祉における一つの象徴みたいな場所になればいいと思います。
そうですよね。自分が生まれ育った七ヶ浜で仕事ができるんだという喜びをもって働いている方が遠山の授産施設にいるんだという思いは、障がいを持つ方も持たない方も、勇気をもってくれる材料の一つになりますよね。
約2万1,000人の町民の皆様に自立した社会生活を送っていただくためには、私たち行政だけでなく、社会福祉協議会(以下「社協」)や地域のボランティア、民間企業が関わった地域づくりをしていかなければなりませんね。
ボランティアの人と人とのつながりはとても大きいと思います。それと、たとえ忙しくても、楽しいから時間を作ってでもボランティアをするんですよね。元気茶屋でも、私たちボランティアの方が、逆に元気をもらって帰ってきています。
私たちも楽しんでやっています。買うおもちゃよりも、手作りのおもちゃは手に触れて優しい、温かみのあるものなんです。
もともと手作りのおもちゃは、障がい児のために始めたんですよね。ボタンの外し方などを覚えられるとか、障がいのないお子さんでも使って楽しいおもちゃですよね。
ただ、使っていただけるようなところがもっともっとあればいいかなと思います。
さまざまなところで活動しているボランティアの「横のつながり」をつくることが、今後の課題だと思います。それぞれの組織だけで動くのではなく、いろいろと情報交換できる場が必要だと感じています。
どこでも厳しい財政状況ですから、ボランティアの方々の力は、本当に大きいですよね。授産施設でも、例えば製品を届けてくれるボランティアの方がいれば販路が広がります。少しでもやってくれる方が増えてほしいですね。
結局そこなんですよね。例えば、高齢者の方への配達であれば、「お元気ですか」とお声がけもできます。私たちが作成している「声の広報」も、もっとたくさんの方に聞いていただければ、それを届けることで安否確認もできます。
それから、もっと若い方にボランティアに参加していただければなと思いますね。
超高齢化社会では、ボランティアの高齢化が進み、いわゆる老老介護になります。そこで私は、さまざまなところで活躍されているOBを含めた保健推進員の方たちを核にした地域ボランティアづくりをしたいと考えています。
いろんな場所で経験を積んだボランティアさんの力は大きいですよね。社協でもボランティアセンターをやっておりますが、ボランティアが活動しやすく、そして住民の方がボランティアを活用できる機会をつなぐ役目が、これからますます重要になります。各地区の介護予防教室なども、代ヶ崎浜のように地域の力で活動している形もありますから、手助けしていきたいと思います。
町の財源の約半分を福祉に使われていることは、一町民としては、やはり正直不安な部分もあります。確かに福祉も大事ですが、町の収入が厳しくなっている状況で、他にやらなければいけないこともあるのではという部分を危惧している方もいらっしゃると思うんですよね。例えば、私のような民間の輸送サービスが出てきているわけですから、民間に託せるものは民間に託して、少しでも財源を他の事業に回すことで、財政と福祉の両立ができるのではないかなと思います。
介護タクシーと聞くと、通院などしか頭に浮かんでこないのですが、旅行とか、そういうものにも使えるんですね。
そうなんですよ。健康だった方が急に病気になると、それだけで気落ちしてしまいます。そんなときでも自由に外出できれば、肉体的な負担の軽さはもちろん、心理的にも元気になれます。この仕事を始めた経緯はそこなんです。私が目指すところは、通院だけではなく、ご家族やご友人と、旅行や買い物など、レジャーで利用していただくことなんです。
利用する方の意識がまだついてきていないんですね。
そういう部分はありますね。社会的にはこれから需要が期待されている業種とは言われていますが、実際お客様は、私のさせていただいているサービスを知らない方や、知っているけどどうやって使ったらいいのかわからない方がまだだいぶ多いようですね。
社協でも、正木さんと同じような移送サービスをさせていただいておりますが、利用いただける方や利用回数などには制限があります。いつでも気軽に使える点では、私たちの足りないところを民間の輸送サービスとの連携でカバーできると思います。
福祉の現場に関わっている民間やボランティアの方は、いろいろなところで活躍されていますよね。そのような方が一人でも増えれば、さまざまな役割分担ができると思います。
先ほどもお話ししましたが、そのためにも、これからはボランティア間の交流を広げることで、ボランティアが活躍できる場をどんどん増やしていかなくてはならないですよね。
例えば、平成17年度決算での国保の支出額・約19億円に対し、税収は約6億円。介護保険などでも同じですが、この差額は、皆さんが国や県、町に納められた税金でまかなわれています。高齢化社会では、国保や介護保険、老人保健は、否応なしにやっていかなければなりません。ですから、行政だけでなく、社協も、町民の皆さんも、民間企業も、役割分担をしていかないと、これからはなかなか苦しくなるんじゃないかと思うんです。
町では今後、地域福祉計画をつくる際に、(1)障がい者福祉 (2)高齢者福祉 (3)子どもたちのための次世代育成支援 (4)約2万人の町民の健康プラン、この四つをまとめた七ヶ浜独自の福祉システムづくりをぜひやりたいんです。そしてそこに、ボランティアや正木さんなど民間のサービスなどが入る。行政と、社協と、町民ボランティア、民間が連携するシステムづくりをぜひやりたいと思います。そうすると、授産施設の製品を配達してくれるボランティアがいたり、正木さんのような民間輸送サービスがいたり、また正木さんに電話してくれるボランティア、どんどんいろんな方々が出てきます。皆さんで手をつないで高齢化社会に向けた地域づくりをする。そういうシステムをぜひつくりたいんですよね。
社協としましても、いろんな組織を横につなぐ「横断的な関わり」を意識して進んでいかなければならない立場なんだと、日ごろから感じているところです。
そこに雇用というのがプラスされるといいですよね。若い人を呼び込んでいかないと、地域の活性化は成り立たないわけですから、例えば県内一の福祉の町ですとか、雇用も含めて光るものが一つでもあれば、より活性化が進みますよね。
若い人も含め、これから定年を迎える方で様々な知識や経験をもった方に、地域の中で協力していただくことも地域の活性化につながりますよね。社協では1月に「住民の福祉意識調査」を行います。調査を通して地域の方からいただいた率直な意見を、先ほど町長さんがお話しされた七ヶ浜独自の福祉システムづくりに役立てられたらいいと思います。
今回の座談会を通じて、皆さんが福祉に関わられている上での熱い思いを大変強く感じました。これからも、「心ゆたかなまち」の実現に向けて、皆さんとともに歩んでいけることをとても力強く、頼もしく感じております。本日はありがとうございました。
政策課 情報政策係(電話:357-7439)
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